妊活開始5ヶ月。
4周期連続で妊娠できず、
検査したところ男性不妊が発覚。
「自然妊娠はおろか人工授精すら難しい、
体外受精しか選択肢はない」と言われました。
体外受精は1周期あたり50万円ほど
お金がかかる全額自費の高度生殖医療です。
※2023年現在、不妊治療は保険適用!
この事態に直面した私たち夫婦が、
どのようなことを話し合い
不妊治療に取り組むことを決断したのか
記録しておきます。
夫婦で話し合った3つのこと
不妊治療を決断するに当たって、
私たち夫婦が話し合ったことは大きく3つ。
- 不妊治療をしてでも
子供がほしい覚悟はあるのか。 - 高額な治療費に耐えられるか。
- コロナ禍でのリスクをどの程度
考慮するか。
ひとつずつ解説していきます。
不妊治療をしてでも子供がほしい覚悟はあるのか
まずは根本的な部分から。
「体外受精のような
身体的にも精神的にも金銭的にも負担が大きい
高度生殖医療を受けてまで、
私たち夫婦は子どもがほしいのか」
これを判断するためには、
体外受精にはどのような負担があるのか
知る必要があります。
身体的な負担
体外受精とは、
体外に取り出した卵子と精子を受精させ、
できた受精卵を女性の体に戻す方法。
そのため卵子を一度体外に取り出す必要
があり、これを「採卵」と言います。
女性側はこの
「採卵」による身体の負担が大きいです。
通常卵子は1周期あたり1個育ちます。
しかし「採卵」では排卵誘発の注射を使用し
一度にたくさんの卵子を育てて取り出します。
この注射は月経周期3日目から
8〜10日間毎日打ち続けます。
毎日注射を打つことはもちろん、
注射を受けるために毎日病院に通うことも
大きな負担になります。
男性側は基本的には
指定の日に病院で精液を出すだけです。
しかし精液に問題がある場合は、
睾丸を切除して物理的に精子を取り出す手術
をする可能性があります。
1泊2日の入院手術です。
この場合は大きな負担となります。
精神的な負担
「不妊治療をしたからといって
必ずしも子どもができるわけじゃない」
最悪大金や時間や労力を失うだけで
何も得られない可能性だってあります。
ギャンブルのような、神頼みのような、
精神的な不安が治療中は常に付きまといます。
また働いている場合、
通院の時間を確保するため、
職場に配慮をお願いする必要があります。
上司や同僚に事情を説明する際に、
好奇や憐れみの目で見られてしまうかも
しれません。
不妊治療に対する精神的な負担は
治療関係だけでなく社会生活にも関係します。
上司への報告や職場に配慮を求めたいとき
に役立つ制度について、こちらの記事で
紹介しています。
身体的、精神的、金銭的に
負担が大きいことがわかっていて、
それでも私たち夫婦は子どもがほしいのか。
大きな負担を受け入れる覚悟があるのか。
私たち夫婦は二人揃ってYES。
「なんとしてでも子供がほしい!」
と最初から同じ方向を向けていた
のは幸運でした。
「子供がほしいから不妊治療しよう!」
と考えるのは簡単ですが、
具体的な治療内容や身体的、精神的負担
を受け入れる覚悟があるかどうか、
一度しっかり話し合いましょう。
もしも不妊治療の末に子供を授かること
ができなかったらと、泣きながら夫婦で
話し合った夜もあります。
こちらの記事で紹介しています。
高額な治療費に耐えられるか
次にお金の問題。
体外受精は1月経周期あたり50万円ほど
お金のかかる全額自費の高度生殖医療です。
1周期ダメならもう1周期と繰り返すごとに、
50万、100万、150万と金額は
膨れ上がっていきます。
また男性不妊で、精子を取り出すため入院手術
する場合も1回50万円ほどかかります。
それに耐えうるだけの経済力が
自分たちにはあるのか、
貯金とにらめっこしながら相談しました。
半年前に家を買ったタイミングでの
不妊発覚だったので、まとまった
お金が少ないのがネックでした。
※2023年現在、不妊治療は保険適用!
とはいえ、数十万単位のお金が
必要なことに変わりありません。
コロナ禍のリスク
最後に新型コロナウイルスの問題。
不妊が発覚した2021年1月、
私たちが居住する地域では緊急事態宣言が
発令されていました。
いくら気をつけても、
いつどこで感染するかわからない状態。
「コロナ禍の今やらなくてもいいのでは?」
「コロナ禍で不妊治療なんて不謹慎だ!」
なんて声もありました。
それでも私たち夫婦は
不妊治療を進めることを決めました。
理由は2点。
- 年齢的なリスク
- 日本産婦人科感染症学会のレポート
簡単に説明していきます。
年齢的なリスク
女性は30歳から年齢が上がるごとに
妊娠できる確率が低下、
35歳以上になると生まれてくる子どもに
染色体異常が出やすくなります。
当時31歳。
コロナが収束するまで待てる
時間の余裕はありません。
これ以上出産を後ろ倒しにして
妊娠確率を下げたくなし、
子供の先天性疾患リスクを上げたくない
と考えました。
日本産婦人科感染症学会のレポート
日本産婦人科感染症学会では
「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
について、妊娠中ならびに妊娠を
希望される方へ」というお知らせ
を随時更新してくれています。
これによると、
妊婦がコロナに感染しても、
- 流産、死産、胎児の異常のリスク
が特に高くなる報告はない - 妊娠初期・中期での流産の可能性は
高くないと考えられる - 胎児奇形の報告は今のところない
と報告されています。
妊婦は大きなお腹が肺を圧迫するため、
コロナに限らず肺炎は重症化しやすい傾向
があります。
妊婦にとってコロナがリスクであることに
変わりはありません。
それでも流産、死産、催奇形性のリスク
が高くないことは、私たち夫婦にとって
良いニュースでした。
生まれてくる子に影響が出ないのであれば、
最大限感染対策をした上で治療を優先しよう
と判断しました。
コロナで一番心配だったのは、
生まれてくる子どもへの影響。
リスクは大きくないようで
ひとまず安心です!
新型コロナウイルスと不妊治療について、
詳しくはこちらの記事。
まとめ
「不妊が発覚したから不妊治療しよう!」
と考えるのは簡単です。
しかし、
不妊治療が私たちの生活に大きな負担を与える
という側面はどうしても無視できません。
- 身体的・精神的負担
を受け入れる覚悟があるか。 - 高額な治療費に耐えうるだけの貯金
はあるか。 - コロナ禍での妊婦・胎児へのリスク
をどの程度考慮するか。
不妊治療に取り組むことを決める前に、
これらの考えを一度夫婦でしっかり
話し合いましょう。
その上で「それでも子どもがほしいのか」
自分自身に問いかけてしてみてください。
不妊治療に対して覚悟が決まると思います。
他の夫婦には当たり前にできることが、
私たちにはできない。大きな絶望でした。
この絶望に唯一希望を与えてくれるのが
不妊治療です。
どれだけ苦労しても、
どれだけ傷ついても、
どれだけ泣いても、
私は私と旦那さんの子どもがほしい。
一緒に子育てするなら旦那さんがいい。
その夢を叶えるためなら、どんな負担も、
泣きながらでも、受け入れて進みます!
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